いびき・睡眠時無呼吸 |
経鼻的持続陽圧呼吸(n-CPAP:nasal continuous positive airway pressure)
鼻にマスクを装着して上気道に空気を送り込み、気道がふさがるのを防ぐ方法です。
● CPAPの原理(下図参照)
・ 無呼吸状態では、軟口蓋・舌根部の気道閉塞が起こります(左図)。
・ CPAPは、鼻に装着したマスクから陽圧の空気を送ることによって気道の開存性を確保し、
吸気・呼気をスムーズに行えるようにするものです(右図)。
● CPAPの実際
・ CPAP本体 〜 ホース 〜 鼻マスク(ベルトを用いて頭部に固定する)
・ CPAP装着図
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・ CPAP本体をベッドサイドに置きます。
・ ホースが頭部の上からくるように調節した方が寝返りをした時にマスクがずれることが少ないです。 |
・ データのチェック
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・ CPAP本体側面に薄いカードがセットされている機種もあります。
・ このカードには、CPAPの使用状況や圧のデータが記録されます。
・ データをもとに圧設定を変更する場合があります。 |
● n-CPAPを使用するにあたり、次のことを良く理解する必要があります。
● n-CPAPの機械は、治療行為のひとつとしてお貸しする形態を取っています。
この治療は保険診療の対象となりますが、保険の枠内で治療を受けて頂くためには月に1回の受診が義務づけられます。 |
n-CPAPを使用するにあたり、次のことを良く理解する必要があります。
1)n-CPAP治療のメリット・デメリット |
メリット |
・・・ 無呼吸やイビキなどをほぼ100%解消できる(今のところ一番効果が高いとされている治療法です) |
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デメリット |
・・・ マスクの不快感が表れることがある |
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鼻閉がある場合、効果が減弱する |
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2)n-CPAP治療は、使用している時のみ効果があります |
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継続使用することによって、無呼吸やイビキが治るものではありません。使うのを止めてしまうと無呼吸やイビキが再発します。 |
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3)n-CPAP治療を行う根拠 |
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身体に対する様々な悪影響を軽減・解消するため(睡眠時無呼吸症候群に対する治療が生命予後を左右すること:下図参照)。 |
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図:CPAPによる治療群と未治療群を対比した累積生存率
本来治療が必要なレベルの睡眠時無呼吸を放置した群は、治療を行った群に比べて明らかに生存率が低下している。
「中等症以上のSASの人を無治療のまま放置すると、9年後には6割の人しか生存できない(He J , et al. : Chest 94 , 1988 より)」
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n-CPAPの機械は、治療行為のひとつとしてお貸しする形態を取っています。
この治療は保険診療の対象となりますが、月に1回の受診が義務づけられます。
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